団DANS-「日本の次世代アーティスト達によるパリ展」
Japon: la Nouvelle Generation d’Artistes -le groupe DANDANS

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 私は若い時にパリに留学した事があり、パリの友達からは何故ロンドンやベルリンで展覧会をしてパリでやらないの?とよく聞かれました。友達の娘さんまで、パリには現代アートの展示場として、こんな所もあると情報を送ってくれました。

 東京からパリに引っ越した友人のレナ・バウム(Lena Baume)さんは、ギャラリストの友人からボア ギャラリー(BOA Gallery)を紹介され、二人で行ってみると、なかなか素敵なシャンゼリゼ界隈のギャラリーでした。以前日産ルノーの副社長をしていたティエリー・ムーロンゲ(Thierry Moulonguet)さんは日本文化会館が団DANSの展示にふさわしい場所だと思う、と竹内佐和子 館長と、パリに詳しく、頼りになるからとパリ商工会議所の事務局長、富永典子さんを紹介してくれました。団DANSのロンドンの展示の時にフランス人のクリストフ・ビヤール(Christophe Billard)さんが、パリにあるイデム(IDEM)という19世紀末から続いている素敵な印刷工房に勤める大津明子さんを紹介して下さいました。大津さんはイデムが持つイテム エディシォン(ITEM Editions)というギャラリーで是非、展示して下さい、と素晴らしい提案をしてくださいました。

 この様に願ってもない話が幾つも出て来ました。どれも、これも捨てがたい素晴らしい場所です。それなら欲張って3ヶ所で同時期に展示をしてみよう!とかなり無謀な計画を立てました。

 展示期間についてはイテム エディシォンが6月2日から7日迄の1週間、日本文化会館は6月2日から13日までの12日間、BOA Galleryは最初の展示が6月2日~16日迄、次の展示が6月18日から7月8日迄で、搬入とオープニングの重なる初めの数日間はかなり厳しい予定になりました。これはフランス事情を少し知る私にとっては大冒険でした。その為に送られた作品の保管先倉庫の責任者とは緊密に連絡を取り合い、間違いが無いよう、何度も確認を入れました。

 タイトルはいずれもDANDANS Une nouvelle generation d’artists Japonais(団DANS 新しい世代の日本人作家)展に統一しました。

 今回は作品を手持ちで行く人以外は、作品搬送を搬送会社Hubnetにお願いしました。担当の古澤さんは要領良く、しかもパリ側の会社とミスが無いようにしっかり念には念を入れて下さいました。ロンドンの時は復路でミスがあったので、フランスでは計画通りに事を進めるには確認、念押しと又、確認としつこい程最後までチェックが必要でした。当日になって、時間が大幅に変わる事も多々あります。遠慮せず、ガンガン頼まないと後回しにされてしまうのです。搬入当日は少しだけ遅れた程度で、全てが計画通りに進み、無事作品が3ヶ所に配送されたのは奇跡のようでした。作家の小林さんが綿密な作業計画を立てくれたお蔭です。

 幸いな事にパリの日本大使は以前からの知り合いの鈴木庸一、隆子夫妻が赴任されており、フォーブール・サントノレにある素敵な公邸で団DANSの為に素晴らしいレセプションを催して下さいました。大使はアート関係のパリ在住の日本人の方々も御招き下さり、作家達も日本語でいろいろお話を聞く機会を得ました。又、協力してくれた私のパリの友人達やイデムやボアのギャラリスト達も御招きくださり、パリの6月、華やいだ春の素晴らしい夕べで、公邸の緑が美しく映えて思い出に残るレセプションでした。

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