Hierher Dorthin  ここから、あちらから – 

会期
201182日(火)‐89日(火)

会場
東京ドイツ文化センター(赤坂、東京)

キュレーター
住友 文彦

アーティスト
阿部 岳史、赤摩 千穂、江口 暢哉、藤井 志帆、久村 卓、五十嵐 純、石元 靖大、岩岡 純子、木下 千春、北川 純、小林 雅子、黒沼 真由美、前田 真治、武藤 亜希子、滑川 由夏、中澤 小智子、野口 一将、野口 満一月、大野 修平、大垣 美穂子、RGB Laboratory(翁 拓史 、富島 修司)、佐々木 悠介、佐藤 雅晴、瀬戸口 朗子、嶋田 嘉昭、海野 良太、矢部 裕輔、山田 啓貴、山崎 龍一


 2011年は日独友好150年記念の年で色々なイベントがあるが、団DANSと協力して展覧会が出来るかも知れない、という情報をドイツへ帰国間際の友人Anna Prinz公使から貰いました。早速ドイツ大使にお願いに上がり、ドイツ大使館の活動機関の一つ、東京ドイツ文化センター(ゲーテ・インスティチュート)の協力を得て、日独の150周年にちなんだテーマで展覧会を催すことになりました。ところが、この展示の準備の最中、311日に東日本大震災が起こってしまいました。千年に一度という大震災とその後の津波、福島原発の事故が重なり、東京も一時はマヒ状態になりました。6月に予定していた展覧会の開催も危ぶまれましたが、ドイツ側のご厚意と励ましで、2ヶ月遅れの8月に展覧会を催す事が出来ました。

 赤坂にあるドイツ文化センターは玄関ホールと広いイベントホールがあります。又、地下にもちょっとしたスペースがありました。その全ての会場を使って、HierherDorthin(こちらへ、あちらへ)ドイツと日本との交流をテーマにして29名が参加して、住友文彦さんのキュレーションのもとに作品を展示いたしました。団DANSにはドイツに留学していた作家が多く、これも不思議な御縁でした。作家達は日独の歴史を研究し、作品を練って、思い思いの日独の歴史的な関係から面白い題材をみつけて、なかなか素晴らしい力作が玄関ホールやイベントホールの床や舞台にいっぱい展示されました。

 その中から選ばれた10数点が麻布にあるドイツ大使館ホールに展示され、日独有効150年の記念式典に来られたドイツの大統領に見て頂きました。又、最優秀賞者(久村卓君)には翌年のベルリン・ビエンナーレの鑑賞の機会が与えられ、ルフトハンザ航空のチケットがプレゼントされました。

 ファンドレーズのディナーは近くのメンバー制のクラブで催されました。参加して下さる方々はだいぶ常連の方が増え、いつも和やかな楽しいディナーですね、と好評になってきました。ファンドレーズのディナーは貴重な資金源になりました。それでも資金が足りなくなりそうになると、作家の売り上げから団DANSへの入金を2~3割増やして貰ったこともあります。展覧会やファンドレージングのディナーで売る小作品もなかなか人気でした。皆の作品の面白さが多くの方を引き付けたと思います。

 私は作品が開催場所やテーマに差し触りが有る場合を除いて、なるべく多くのメンバーに展示のチャンスをあげたいと思っていました。

 2011年の夏、森美術館の森理事長と南條館長からヒルズ・クラブのイベントの際に団DANSの作家の作品を展示して販売してはどうか、と願っても無いお誘いを頂きました。数名の作家達が作品を展示、その中の幾つかはお客様に御買上頂きました。素晴らしい場所での展示を頂き本当に有り難い事でした。

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